肥満
肥満は、食べすぎや運動不足などで1日の消費エネルギーよりも多くカロリーを摂取した場合に起こります。こうした余分なカロリーは中性脂肪に変えられて、脂肪細胞となるために肥満体になってしまうのです。日本肥満学会ではBMIが25以上を肥満と定めています。このBMI値が25以上あると、心筋梗塞や脳卒中といった動脈硬化症疾患の発症率が高くなることが明らかになっています。肥満体型でいると体への悪影響がでるのです。しかし、現代では肥満の悪影響はそれだけにとどまりません。
欧米の一部の企業では、体型も評価の対象となり昇給に影響する場合があります。太っていることは自己管理能力が低いとみなされるからです。体型によって職業選択の幅に影響がでるのは何も欧米だけではありません。わが国にも個人の体型が重視される職業があります。例えば、消防士や警察官です。これらの職業は運動能力がものをいいます。犯人を捕まえるため、また人命を救うためには通常以上に高い運動能力が必要とされるのです。そこで、消防士や警察官などは、職務にふさわしいフィットネスが求められます。
アメリカではファットバーニングとよばれる脂肪燃焼プログラムまで用意されています。このプログラムは、肥満気味の者に段階的な運動実践を試みるもので、体重を落とすのに役に立っています。こうしたダイエットプログラムは体重をコントロールするためのアイテムとしてとても人気があります。現代社会は食べ物が豊富なことから太っていることはマイナスでしかなくプラスのイメージはありません。太っているよりもスリムであることに高い評価がおかれるスリム志向の時代です。
確かに、肥満は生活習慣病などの原因になるのでその意味ではスリム志向は健康維持のために悪いことはありません。ただ、あまりに肥満を悪いものと考えることにも問題があります。逆に肥満体が好ましい場合もあるのです。肥満体型の人は、落ち着いていて、包容力があり寛容で気前がいいという印象を人に与える面もあります。日本でも、太っている人を「恰幅がいい」と表現し、少しくらいおなかがでていたとしても貫禄があってどっしりとした印象を与えることが出来る点はメリットといえます。「腹がすわっている」「腹に力を入れる」などの言葉はやせ細っている人をイメージする言葉ではないでしょう。姿かたちが相手に与える印象は思いのほか大きいのです。このような非言語コミュニケーションも社会において非常に重要なものといえます。