中性脂肪とは
人間は、生活の動力源としてのエネルギーを食物から得ます。そして、人間の体は食物を摂取した後のエネルギー蓄積をできるだけ大きくし、反対にエネルギー消費をできるだけ小さくするように創られています。人間を含めた哺乳類は、生きながらえるために長い年月をかけて進化してきました。その保存エネルギーの代表的な形が脂肪なのです。
脂肪は、生存のためのエネルギーなので、これを簡単には外に放出させないという仕組みになっているのです。脂肪は、生き物としての人間が進化の過程で獲得し、身につけてきた知恵であり、システムなのです。このように脂肪は生きていくうえで必要不可欠なものです。
脂肪細胞は、成人になってからも増殖を続けます。脂肪細胞の大きさは食事や運動の量によって変化します。脂肪細胞は4段階のレベルを経て増殖します。まず、脂肪細胞としての形質を現す未分化の細胞が生成され、その未分化の細胞が増殖します。その増殖された細胞が脂肪細胞へ分化し、分化した脂肪細胞に脂肪が蓄積し成熟します。この増殖過程からも分かるように脂肪細胞の増殖の鍵は脂肪細胞の形質を現す未分化の細胞です。これは環境などにより通常の2倍のスピードで増殖します。このように、生きていくのに欠かせない脂肪は環境によりどんどん成長することができるのです。
しかし、他方で、あまりに脂肪が増えると様々な病気をひきおこしてしまいます。特に気をつけるべきなのは高脂血症です。高脂血症とは、血液中に含まれる脂肪の量が平均よりも高くなることをいいます。高脂血症になると血液の流れが悪化し、動脈硬化になるおそれがあります。高脂血症を促進する最大の原因は肥満です。肥満の人の体内には、分厚い脂肪細胞があります。脂肪細胞からは中性脂肪の原料となる遊離脂肪酸が放出されるので、これを材料にして肝臓では中性脂肪とリボタンパク質の一種であるVLDLという物質の合成が活発になります。すなわち、肥満になればなるほど血液中の中性脂肪が増え、高脂血症になりやすいのです。
高脂血症のある人は血液中のコレステロールと中性脂肪が多いために動脈硬化になりやすく同時に高血圧症をも併発します。動脈硬化になると血管の柔軟性が失われ血管の内膣が狭くなってされに高血圧がすすみます。高血圧は心臓に負担をかけるため、心筋梗塞などになりやすく生命に関わる一大事をひきおこすことにもなりかねません。バランスを考えた食事が大切です。